現場を施工する前に「施工計画書」を作成していると思います。ここでは、施工計画書とはどのような書類なのか、なぜ作成が必要なのかを説明していきたいと思います。（国交省の土木工事をメインに考えての説明になります）
施工計画書とは？
これから行おうとしている工事について、「誰が」「どんな工事を」「どんな方法で」で行おうとしているかをまとめた書類とイメージすると分かりやすいと思います。
発注者によって違いますが、大まか内容として「工事の内容」「工程」「施工の体制」「資機材」「施工方法」「出来形・品質管理」「安全管理」「連絡体制」などについて記載をします。
施工計画書の作成が必要な根拠は？
施工計画書は、建設業法・共通仕様書などにより作成が義務づけられています。基本的に全ての建設工事で必要になりますが、発注者や工事の規模（軽微な場合）により記載する項目・内容が変わる場合があります。該当しそうな場合は、施工計画書を作成する前に、発注時の契約書・特記仕様書・共通仕様書などを一度確認し、発注者と打合せすることをおすすめします。
- 建設業法 第二十六条の三
（右側の＋ボタンを押すと本文が表示されます） - （主任技術者及び監理技術者の職務等）
第二十六条の三 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
出典：e-Govウェブサイト
- 土木工事共通仕様書 第1編 共通編 第1章 総則 第1節 総則 1-1-1-4 施工計画書
（右側の＋ボタンを押すと本文が表示されます） 1-1-1-4 施工計画書
1.一般事項受注者は、工事着手前に工事目的物を完成するために必要な手順や工法等についての施工計画書を監督職員に提出しなければならない。
受注者は、施工計画書を遵守し工事の施工にあたらなければならない。
この場合、受注者は、施工計画書に以下の事項について記載しなければならない。また、監督職員がその他の項目について補足を求めた場合には、追記するものとする。
ただし、受注者は維持工事等簡易な工事においては監督職員の承諾を得て記載内容の一部を省略することができる。
（1）工事概要
（2）計画工程表
（3）現場組織表
（4）指定機械
（5）主要船舶・機械
（6）主要資材
（7）施工方法（主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む）
（8）施工管理計画
（9）安全管理
（10）緊急時の体制及び対応
（11）交通管理
（12）環境対策
（13）現場作業環境の整備
（14）再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法
（15）その他2.変更施工計画書
受注者は、施工計画書の内容に重要な変更が生じた場合（工期や数量等の軽微な変更は除く）には、その都度当該工事に着手する前に変更に関する事項について、変更施工計画書を監督職員に提出しなければならない。3.詳細施工計画書
受注者は、施工計画書を提出した際、監督職員が指示した事項について、さらに詳細な施工計画書を提出しなければならない。
出典：国交省 関東地方整備局
ホーム > 技術情報 > 共通仕様書 > 土木工事共通仕様書(令和2年4月改定)
https://www.ktr.mlit.go.jp/gijyutu/gijyutu00000035.html
誰が作成するの？
施工計画書は、工事の主任技術者・監理技術者が作成します。工事事故が起こってしまったときに「施工計画」は重要な書類になります。現場担当者や下請業者などが作成した場合は、必ず主任技術者・監理技術者のが内容を確認する必要があります。
- 建設業法 第二十六条の三
（右側の＋ボタンを押すと本文が表示されます） - （主任技術者及び監理技術者の職務等）
第二十六条の三 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
出典：e-Govウェブサイト
施工計画作成のポイント
施工計画書は、発注者や工事の規模などで必要な記載内容が変わってきます。中でも、地盤改良工や耐震工などの専門性の高い工種や下請会社を決めてから計画するといった場合は、最初の計画書の該当する箇所に「後報」と言った文面を記載し、後から「○○工詳細施工計画書」といった順序で進めて行くと良いでしょう。
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